石綿作業に必要な資格って何?
石綿作業に必要な資格って何?
石綿作業の現場で安全に作業を行うためには、特定の資格が求められます。石綿は建築材料の一部として使用されていましたが、健康に悪影響を及ぼすことが確認されました。
そのため、石綿作業を行う際には専門知識と技術を持った者が適切な取り扱いを行うことが重要です。本記事では、石綿作業に必要な資格の種類や取得方法について記載しております。
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石綿作業主任者
石綿作業主任者は、解体・改修現場などの石綿を含む作業環境において、安全衛生を確保するために重要な資格です。
石綿を扱う作業においては、石綿作業主任者を専任する必要があります。
石綿作業主任者は、アスベストの粉じんを吸引しないよう労働者を指揮すること、予防装置を点検すること、保護具の使用状況を監視すること、という3つの職務を担います。
石綿作業主任者技能講習について
石綿作業主任者になる為には、通常2日間(10時間)の技能講習を受講し、終了試験に合格すると取得できます。
技能講習では、「健康障害及びその予防措置に関する知識 2時間」、「保護具に関する知識 2時間」、「作業環境の改善方法に関する知識 4時間」、「関係法令 1時間」の内容を受講します。
受講資格は特に定められていませんが、18歳以上が一般的です。
石綿取扱作業従事者
石綿取扱作業従事者は、石綿含有建材の運搬など、実際に石綿に関する仕事をする際に必要な資格になります。
この資格は、石綿への適切な対応を確保し、安全な作業環境を維持するために必要です。
石綿取扱作業従事者は、石綿を適切に取り扱うために特別な教育を受けることが求められます。
石綿取扱作業従事者特別教育
石綿取扱作業従事者特別教育は、石綿を安全に取り扱うための教育です。石綿取り扱い作業は健康リスクが高いため、従事者が適切な知識と技術を持つ必要があります。
通常1日(4.5時間)の講習を受講します。
講習内容は、「石綿の有害性 0.5時間」、「石綿等の使用状況 1時間」、「石綿等の粉塵の発散を抑制する措置 1時間」、「保護具の使用方法 1時間」、「その他の石綿等の暴露防止に関する必要な事項 1時間」になります。
石綿取扱作業従事者の免除条件
「石綿作業主任者」の資格を既に取得している場合、石綿取扱作業従事者としての資格は免除されます
石綿含有建材調査者
石綿含有建材調査者は、建築物に含まれる石綿(アスベスト)の事前調査を行うための専門資格です。
2023年10月(令和5年10月)から石綿事前調査(アスベスト調査)をおこなう際は、石綿含有建材調査者の資格を持つものだけしか実施ができません。
石綿事前調査(アスベスト調査)に必要な資格は主に三つあり、それぞれの資格ごとに特定の要件や取得方法が定められています。
一般建築物石綿含有建材調査者
一般建築物石綿含有建材調査者は、すべての建築物に対して調査が行えます。
資格取得するためには、建築物石綿含友建材調査者講習(11時間)の講義を受講したあと、終了考査として筆記試験(1.5時間)を受けて合格すれば資格が取得できます。
内容は、「建築物石綿含有建材調査に関する基礎知識1、2(2時間)」、「石綿含有建材の建築図面調査(4時間)」、「現場調査の実際と留意点(4時間)」、「建築物石綿含有建材調査報告書の作成(1時間)」、「筆記試験による終了考査(1.5時間)」になります。
特定建築物石綿含有建材調査者
一般建築物石綿含有建材調査者の講習内容に加えて、実地研修や、口述試験を追加したもので、全ての建築物の調査を行う資格です。
一戸建て等石綿含有建材調査者
一戸建て等石綿含有建材調査者は、一戸建てや小規模な建物の石綿含有建材を調査する資格です。
資格取得には、「建築物石綿含有建材調査に関する基礎知識1・2(2時間)」、「一戸建て住宅等における石綿含有建材の調査(1時間)」、「現場調査の実際と留意点(3時間)」、「建築物石綿含有建材調査報告書の作成(1時間)」、「筆記試験の終了考査(1時間)」になります。