マスクフィットテストについて(マスクフィットテスト測定)
2023年4月1日より義務化
呼吸用保護具のフィットテストを1年以内ごとに1回実施することが義務化になります
マスクフィットテストの詳細はこちら
特定化学物質障害予防規則が改正され、「継続して金属アーク溶接作業等を行っている屋内作業場」での溶接作業者は、 呼吸用保護具を適切に装着できていることを確認するためマスクフィットテストを1年以内ごとに1回実施することが義務化になりました。
当社は、短縮型定量的フィットテストを行い、
1人あたり約5分での測定が可能です
1人あたり約5分での測定が可能です
1.フィットテストとは
計測機器等を用いて呼吸用保護具が顔に密着しているか、漏れ込みがないかを評価する方法です。その方法は、JIS T 8150で定められています。顔面にフィットした保護具の選定を出来ているか、正しく使用出来ているかの確認を目的に行うものです。
2.フィットテストの対象となる呼吸用保護具
- 取替え式防じんマスク
- 使い捨て式防じんマスク
- 防毒マスク
- 面体形電動ファン付き呼吸用保護具
- 面体形有毒ガス用電動ファン付き呼吸用保護具
- 面体を有するホースマスク(肺力吸引形、手動送風機形、電動送風機形)
- 面体を有するエアラインマスク(一定流量形、デマンド形、プレッシャデマンド形)
- 空気呼吸器 (デマンド形、プレッシャデマンド形)
- 循環型呼吸器(酸素発生形、デマンド形、圧縮酸素形)
※フィットテスト対象外 ⇒【電動ファン付きマスクルーズフィット形】
3.フィットテスト方法
定量的フィットテスト
専用の機器を用いて面体の中と外の粒子の個数を計測し、呼吸用保護具の顔面との密着性の程度を確認します。
短縮型は、5分程度で測定可能です。
(当社は短縮型での測定を行います)
短縮型は、5分程度で測定可能です。
(当社は短縮型での測定を行います)
定性的フィットテスト
被験者がフードを被り、フードの中にサッカリンなどを噴霧して、甘味成分である味覚の有無で密着性の程度を確認します。
推定測定所要時間は1人15分程度です。
推定測定所要時間は1人15分程度です。
4.要求フィットファクタ
- フィットファクタとは
- マスクの外部と内部の粉じん量を計測し、マスクが適切に装着されているかの目安の係数
フィットテスト規定の動作をした際、下記の要求フィットファクタを常に上回ると合格になります。
※全面形面体は、定性的フィット方法を使用出来ません
面体の種類 | 要求フィットファクタ | フィットテスト方法 | |
---|---|---|---|
定性的フィットテスト | 定量的フィットテスト | ||
全面形面体 | 500 | - | 〇 |
全面形面体 | 100 | 〇 | 〇 |
5.フィットテストの動作
定量的フィットテスト
標準法
動作 | |
---|---|
1 | 通常の呼吸(1分以上) |
2 | 深呼吸(1分以上) |
3 | 頭を左右に動かす(1分以上) |
4 | 頭を上下に動かす(1分以上) |
5 | 発声(1分以上) |
6 | 前屈(1分以上) |
7 | 通常の呼吸(1分以上) |
短縮法
※当社実施
動作 | 測定時間 | |
---|---|---|
半面形、全面形 | 使い捨て式 | |
1.前屈 | 1.前屈 | 50秒 |
2.その場の駆け足 | 2.発声 | 30秒 |
3.頭を左右に動かす | 3.頭を左右に動かす | 30秒 |
4.頭を上下に動かす | 4.頭を上下に動かす | 40秒 |
定性的フィットテスト
定性的フィットテストでは、フィットテストを行う前に、味覚や嗅覚の個人差を無くすためにスクリーニング検査の実施が必要となります。
①味覚のいき値
※いき値の結果によって、噴霧回数が異なります
※いき値の結果によって、噴霧回数が異なります
噴霧回数 | 1回~10回 | 11回~20回 | 21回~30回 |
---|---|---|---|
味覚のいき値 | 10 | 20 | 30 |
②フィットテスト開始
※各動作、30秒ごとに試薬噴霧
※各動作、30秒ごとに試薬噴霧
動作 | |
---|---|
1 | 通常の呼吸(1分以上) |
2 | 深呼吸(1分以上) |
3 | 頭を左右に動かす(1分以上) |
4 | 頭を上下に動かす(1分以上) |
5 | 発声(1分以上) |
6 | 前屈(1分以上) |
7 | 通常の呼吸(1分以上) |
6.フィットテスト不合格になる主な原因
- 実施1時間以内の喫煙
- マスクからひげが出ている
※ひげは絶対に剃ってください - マスクに眼鏡があたっている
- 保護具のサイズがあっていない
- 締め紐がゆるい
- フィルタがうまく取り付けられていない
合格せずに作業をしてはいけません。
不合格の場合は、再測定を行い、合格になるまで確認します。
不合格の場合は、再測定を行い、合格になるまで確認します。