NIGETEC装置について

Q1装置の操作は簡単ですか?

A

NIGETEC は、全て本体横にあるスイッチのON/OFF で設定するため、操作はとても簡単です。
NIGETEC が持つ機能としては、以下のものがあります。

  • 「可聴音切替スイッチ」超音波が可聴音に切り替わり、装置の動作確認・電池残量の確認が出来ます。
  • 「LED スイッチ」LEDを点滅させ、装置の動作確認・センサーの検知動作確認が出来ます。
  • 「昼間運転スイッチ」Nで常時待機、OFFで夜間運転のみに限定することが出来ます。
  • 「遅延スイッチ」ONでセンサー検知から超音波出力までを約3秒間遅らせます。

Q2メンテナンスについて
教えてください。

A

電池交換以外で特別なメンテナンス必要ありません。ただし、装置周辺の草や木が伸びることでセンサーの検知能力が低下したり、虫の影響でセンサーやスピーカーが性能を発揮できないケースもありますので、装置の水拭きや設置環境の整備などは必要になります。

Q3超音波による人体(聴力低下など)への
影響はありませんか?

A

屋外の設置では、音は拡散しますし、鼓膜を傷つけるほどの大音量ではないため、意図的にスピーカー付近に長時間耳を近づけ続けたりしない限りは、聴力が低下する等の影響が出るとは考えづらいです。
しかし、超音波は聞こえないとは言え、スピーカーからは大音量が出力されますので、NIGETECの前方で長時間作業したりする際は、一時的に電源を切ることをおすすめしています。

Q4有効な効果範囲を教えてください。

A

地形により異なりますが、面積にすると最大で20 ㎡程度だと考えています。センサーは、約300度の角度で8m程度まで検知可能ですが、超音波は低周波に比べて減衰しやすいため、8mギリギリの距離で設置するよりも、柵やネットなどで野生動物の移動ルートを限定させ、出来るだけ至近距離で音を照射することが理想的です。

Q5どのような場所への設置が最適ですか?

A

NIGETEC は、防護柵(フェンス・電気柵・ネット等)が設置出来ない箇所を補完する目的で開発しました。そのため、広い平野の中にNIGETECを1台設置しても、装置を迂回されてしまう可能性があります。そのため、慣れを防ぎつつ、侵入を防ぐための最適な設置方法は、イノシシが移動するルートを、周囲を防護柵で囲った一本道に限定させてしまうことだと考えています。
また、イノシシによる掘り起こしを防ぐため、特定の面積をピンポイントで守る設置方法も考えられますが、その場合でも防護柵による対策は必要です。

NIGETEC忌避効果について

Q1対象動物を教えてください。

A

開発のために実験を行ったのはイノシシです。
※公立大学法人県立広島大学と共同で行った開発実験を参照
モニター設置を開始した2015 年11 月以降、イノシシによる大きな被害は1 件も報告されていないことから、イノシシに対してはNIGETEC周辺に近づかなくなるという一定の効果が出ていると考えています。当社が設置した赤外線カメラの映像解析により、イノシシ以外にも「シカ」「アライグマ」「キツネ」などが、徐々にNIGETEC 周辺に近づかなくなるという結果が出ています。
しかし、各動物とも個体管理下の実験ではないため、あくまでも当社独自の見解です。
当社が独自に実施したシカに対して行った忌避実験については、「シカに対する忌避実験事例」をご参照ください。

Q2イノシシはどのような忌避行動を
取るのですか?

A

当社が独自に行った撮影では、①(驚いて)来た方向に振り返って逃げる②(驚いて)もともと進んでいた方向へ走って逃げる③歩いて来た方向へ後ずさりしながら戻っていく、という3パターンの忌避行動を確認しています。
当社の見解としては、①~②の驚いて逃げるパターンよりも、③の後ずさりしながら忌避するパターンの方が、明らかに超音波を嫌がっているため、その後の出没率に大きな影響があると考えています。

Q3超音波は本当に動物に対しての
忌避効果があるのですか?

A

超音波だけが絶対的な忌避効果を生み出すわけではありません。野生動物は物理的なもの以外では、主に「視覚」「嗅覚」「聴覚」で感じたものに、嫌悪感を示したり、危険を感じると考えています。
NIGETECは「聴覚的」に動物へ嫌悪感を与えるものですが、超音波を常に出力し続けているわけではなく、赤外線センサーが動物の動きを検知した時のみ、大音量の超音波を発生させるため、動物からすれば「特定の場所に近づいた時だけ、大きく甲高い音が鳴る」という感覚になり、それを何らかの危険だと判断し、NIGETEC 周辺に近づかなくなっていると考えています。
仮にセンサー検知式ではなく、常に超音波を出し続けていれば動物が音に慣れしてしまう可能性がありますが、「赤外線センサー」と「超音波」の組み合わせが、長期間に亘り音慣れを防止していると考えられます。
また、音を避けて迂回しないように、防護柵で行動範囲を限定させることで効果はさらに上がります。

Q4設置した直後から
忌避効果が出るのですか?

A

当社が独自に行った実験では、設置後3ヶ月を目安に、徐々に装置周辺に近づかなるという結果が出ています。
映像からは、驚いて逃げる個体、音へ耐性が強い個体など、様々な個体を確認しましたが、超音波を嫌がってそれまでとは違う移動ルートをとったり、徐々に生息域を変化させていると考えられます。しかし、地域環境により野生動物の生態は大きく異なるため、効果の早い遅い、効果の有無については一概には言えません。
野生動物が人里に出没する最大の理由は、食料の確保ですので、野生動物の性別、出没する季節、防護柵の有無によってもその行動は変化します。

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